蔵出し手詰め味噌が生まれるまで

蔵出しのままを守る「手堀り」という贅沢
山万味噌では、これらの機械工程を極力使わず、木桶や仕込み容器から味噌を手作業で掘り出す「手堀り」を採用しています。スコップを使い、ゆっくりと丁寧に味噌をすくい取るため、味噌はこねられず熱も帯びません。糀や大豆の粒がそのまま残り、蔵で熟成された自然な香りと風味も損ないません。
手間も時間もかかりますが、味噌本来の姿をそのまま届けるためには、この昔ながらの作業が欠かせないのです。蔵で育った味噌の力強さと柔らかさを、そのままの状態でお客様に届けるための大切な工程です。
機械化がもたらす効率と風味のジレンマ
現在の大手・中堅味噌メーカーでは、味噌づくりの多くが機械化されています。ステンレスタンクからポンプで味噌を送り出す工程では、スクリューの動きによって味噌がこねられ、摩擦熱が発生します。
こうした熱は香りや風味を損ない、糀や大豆の粒感も弱めてしまいます。さらにチョッパーによるメッシュ通しでは粒がつぶれ、ここでも熱が生じるため、味噌本来の立体的な香りは平坦になっていきます。最終工程の充填機による容器詰めにおいても、同様に味噌が押し出され、再び熱を帯びることで、仕込みから守り続けてきた粒感や香りが損なわれることがあります。
機械化は生産性の向上に優れていますが、昔ながらの豊かな風味を届けるには、避けがたい質的な犠牲が生まれてしまうのです。


一つ一つ丁寧に詰める
「手詰め」のこだわり
掘り出した味噌は、さらに一つ一つ手作業で容器へ詰めます。充填機を使わないため、味噌はこねられず、熱のダメージを受けません。粒感が残り、香りが生きている「蔵出しそのまま」の味わいが保たれます。
この工程は非常に時間がかかりますが、昔の味噌屋や家庭で仕込んだ味噌と同じような、素朴で豊かな味を実現するために欠かせません。手詰めでしか出せない自然な形、ふくよかな香り、糀の甘み。これらすべてが手作業の積み重ねによって守られています。

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手間を惜しまない理由と、お客様の声
機械を使えば生産効率は大幅に上がります。しかし山万味噌が求めているのは「大量生産」ではなく「究極の蔵出しの味わい」です。そのために選んだ答えが、手堀りと手詰め。すべては味噌本来の香り、粒感、奥深い甘味を失わずに届けるためです。
実際に手詰め味噌を味わったお客様からは、「こんな味噌を待っていた」「昔の味噌の香りがよみがえった」などの声が寄せられています。手間と時間を惜しまず作られた一杯は、日々の食卓を確実に豊かにしてくれます。
